獣害防護ネットの見回りについて

こんにちは。やま子です。

  

獣害防護ネットの設置について、

ホームページ(【造林事業】-【獣害防護ネット設置】)に、

「植栽後は苗木がウサギやシカなどによる食害に合わないように防護ネットを設置し対策を図ります。防護ネットは設置して終わりではなく、その後の見回りによる獣の侵入状況の確認や必要に応じてメンテナンスも行います。」

と記載がありますが、

 今回は、「獣害防護ネット設置後の見回り」について紹介します。

 

 

見回りが特に必要な時期は、ネットの破損が多くなる台風の発生時期の後や、植物の種類が減り苗木の食害が多くなる晩秋から冬頃にかけてです。

今年度は11月から2月末まで高知・愛媛県西部の数ヵ所で見回りを行っています。

 

1ヵ所あたり1kmほどから、長いところでは5kmを超えて設置されているネットの周囲を歩いて点検し、「獣の侵入状況の確認」や「ネットのメンテナンス」を行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネットの破損と一言で言っても、その破損は小さなものから大きなものまで様々で、破損の状況に応じて「ネットのメンテナンス」を行います。

 

・破損1

獣がネットを噛みちぎり、穴があいていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

切り口を見ると、ある程度犯人(獣)が特定できるようで、このはさみで切ったような切り口はウサギ🐇が噛んだ跡ではないか…とのことです。

嚙みちぎってできた穴からウサギ🐇がネット内に侵入します。

この穴はウサギ🐇だけでなく、イノシシ🐗等他の獣の侵入口になることもあります。

 

このような破損を見つけた場合は、結束バンド等でネットをつなぎ合わせ、穴をふさぎます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続きまして、

・破損2

土砂や木枝がネットにかかり、ネットが傾いていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・破損3

倒木がネットにかかり、支柱が折れていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これらの原因は、気象(台風や降雨など)や樹木の老齢化・枯死などが考えられます。

 

このような場合、傾いたネットの上を獣が飛び越え、中に侵入することがあります。

土砂や倒木をネットから取り除き、折れた支柱は新しいものと交換して、ネットを設置し直します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、獣がネットに絡んで死んでいる事もあり、そんな時は死体を取り除いてネットを調整します。

 

 

 

「獣の侵入状況」については、ネット周辺の足跡の有無、ネット内にある苗木の食害の有無などを確認します。

足跡や食害があった場合は、獣の判別や食害を受けてどれくらいの日数が経っているのかを推測し、状況の把握に努めます。

 

 

獣がネット内へ侵入することを防ぎ、植栽された苗木が一本でも多く育つよう、今後も見回り点検を行い、獣害防護ネットの継続的な維持管理が必要となります🌱